お供が1チーム増えました

今日はいろいろなことがありました。大抵のスポーツニュースではW杯の組み合わせに時間を割いていましたが、やはりこのことに触れたいと思います。
甲府のJ1昇格。昇格チームとしてお供が一つ増えた形になりました。
13年前Jリーグが開幕したときはJチームにはまったく縁のなかった土地、サッカーと言えば中田英の出身県として語られるだけ、そして5年前の累積赤字による消滅、解散の危機。それに対しての行政、地元住民の冷ややかな対応。どれをとってもJ1昇格には程遠かったチームです。
それがですよ、経営危機からわずか5年で財政を立て直してJ1昇格。この快挙、僕は地方のチームでも、企業がなくてもJ1昇格はできることを証明してくれたと思います。
同時に、山梨県の人口は80数万人。今までトップリーグのプロチームは大都会にしかなかったものを少ない人口のところでも出来ることを示してくれた(鹿島がそうでしたけど)。同じ人口80万人の県出身者とすると地方に大きな勇気と希望を与えてくれます。
甲府のサポーターの方、本当におめでとう。
そして、来年から愛媛FCが上がってきます。こうやって地方にJのチームができるのはサッカーの裾野が広がる意味でいいことだと思います。


さて、甲府の昇格にあわせてちょっとした問題を。
「お願いだから勝たないでくれ」
以前雑誌でJ関連の記事を読んでいたらこうクラブの幹部が監督にお願いしたこともあったというのを見ました。本当かどうかは知りませんが、やはりJ1に上がると運営費がかさみ、チームが消滅してしまうおそれもあるそうです。それも昇格した瞬間にチームが消滅するというなんとも悲しい現実が起こると書いてありました。
実は先週「甲府はいいチームだけどもうちょっと時間をかけてからでも遅くはない」という意見を持った方と大阪でお話していました。その通りです。実はこの2試合甲府を応援しながら、経営の方が大丈夫なのかと心配していました。上がって負債がたまってチームが解散したら元も子もないよ。これでは早すぎだとね。
それに上がっても1年で戻ってしまえばサポーターの熱気は冷めます。実を言うと昇格を決めたその瞬間が最高に幸せなときなんですよね。盛り上がるときには人は付いてきますが、一旦落とされるとサポーターはやはり減りますよ。そうなってしまったら昇格は逆効果になります。
今日甲府の昇格が事実上決まりました。おそれていることが現実に起こるこのだろうか。そんな中甲府の社長が「仮に1年でJ2に落ちたっていい。もっと経営を安定させてからJ1定着を目指す」とコメントしたそうです。
不安はありますが、J1昇格に浮かれずトップがまだ早いということを認識している限り大丈夫のような気がします。きっと甲府というクラブは20年、30年先も地域の人たちに支えられて存続していると僕は思います。
最後に、この2年間甲府と戦って、どん底から這い上がってきたその不屈の精神で戦う彼らは結構怖い存在でした。いやらしいところで痛い目に合わされたこともあります。甘く見ていると足元すくわれますよ。でも京都は負けません。ホーム最終戦で上げた勝ち点は利子付きで返していただきます(笑)。

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